【初心者向け】freee会計の使い方「会計データチェック(月次業務)手順」を税理士が分かりやすく解説!

こんにちは、税理士の玉置です。
皆さんは「会計データチェックの手順」はどうやって習得されましたか?

「習うより慣れよ」みたいな感じで、ちゃんと教えてもらったことない方が多いのではないでしょうか。

税理士法人Besoの奈良支店にも、業界未経験のスタッフさんが入社されて、1日も早く会計データのチェックを習得していただきたいところ。今回は、一般化できるところをfreee会計の初心者にも分かるように、記事にしました。

記事のタイトルには「freee会計での」とありますが、基本的には他の会計ソフトでも流れは同じです。そこに「freee会計独自の機能」を使ったチェック項目をプラスした内容となっております。

全体の流れ

ここでは、月次業務のうち会計データのチェック部分のみ解説します。
月次業務のルーティンは基本的に下記のようになっています。どこまでクライアントが行うかは契約によって異なりますが、チェックは必ず会計事務所で行います。

  1. アナウンス
  2. 資料回収/整理
  3. 入力
  4. チェック

一般的に、どの会社でもチェックする項目をまとめています。
これとは別に、各会社ごとに特有の気を付けるべきポイントもあるので「作業指示書」も確認しましょう。
先方に確認する事項は、共有フォルダ→確認事項にまとめていきます。
月次チェックの大まかな手順は次のとおり。

  1. 全般的な確認
  2. BSを合わせる
  3. PLをチェックする
  4. 消費税区分をチェックする
  5. 全体チェック

全般的な確認

まずは全般的なチェックをします。
会計データの中身を見る前に「そもそも入力に漏れがないかどうか」の確認をします。
「そもそも入力されていない会計データ」を一生懸命確認しても意味がないので、freee会計で発見できる入力漏れを確認します。

未登録データがないか確認

具体的なチェックポイントはこちら

  1. 「自動で経理」に明細が残っていないか
    1. 残っている場合、お客さんに登録してもらうよう依頼する
  2. 「ファイルボックスに未登録の書類が残っていないか
    1. 残っている場合、お客さんに登録してもらうよう依頼する
  3. 「明細の一覧から各口座が期末(月末)まで連携されているか確認
    1. 期末以降の明細も一度表示して、どこまで同期されているか確認する
    2. 明細が期の途中までのものは、同期ボタンを押してみて同期する
    3. 自動で同期しない口座(明細の右側に「手」)は、通帳の写真やcsvなどを依頼する

上記のポイントを確認して、入力が済んでいるようであれば、会計データのチェックに進みます。

貸借対照表のチェック

チェックは貸借対照表から始めた方がいいと思います。残高を正しくするには、その間の処理が正しくなければなりません。ですので、貸借対照表の残高が正しいかどうか、から確認していきます。
下記では、各残高のチェックのポイントをまとめています。

現金のチェック

会社が現金出納帳を作成している場合は、現金出納帳と突合して残高が一致しているか確認しましょう。
ですが、現金出納帳を作成している会社は少ないです。したがって、最低限現金残高が異常値になっていないか確認しましょう。

預金はタイムラインをチェック

freee会計には預金のタイムライン機能というものがあります。実際の通帳の動きと会計データの預金の動きをチェックする機能です。
試算表(貸借対照表)の銀行口座の残高が正しいか、「期末残高の金額」をクリック→「実残高と比較する」→タイムラインを開いて「同期残高」と「登録残高」を確認しましょう。
警告が出ている場合、なぜ出ているのか確認して、修正を依頼します。

定期預金・定期積金のチェック

定期預金、定期積金についても、上記のタイムライン機能で実際の残高と突合する方法は有効です。
しかし、定期預金、定期積金は自動で同期されていないケースもあるので、この場合は期末に残高証明書を依頼します。
どの口座の残高証明書が必要か、お伝えして依頼しましょう。
利息が純額で計上されている場合は、総額表示に修正して品目タグ「利子源泉」。
源泉計算ツールはこちら

売掛金のチェック

売掛金の残高は「取引先」タグで管理するのが良いと思います。
試算表から売掛金の取引先タグの内訳を開き「未選択」がないか確認しましょう。「未選択」が残っている場合には、相手先を特定して取引先タグをつけ、未選択がないようにしましょう。

未決済取引のチェック

売掛金のチェックの流れで、未決済取引のチェックもしておきましょう。
入金管理レポート支払管理レポートを確認します。それぞれ長らく回収・支払がされていないものは、先方に状況を確認しましょう。
またレポートに何も上がってない場合、期中現金主義で処理されているケースが多いので、未収計上・未払計上を依頼しましょう。

仮払金の整理

期中仮払金として計上している金額がある場合は、適切な勘定科目に振り替えることを検討してください。基本的に仮払金に残高を残すのはNGとします。
仮払金の内訳は状況に応じて「取引先」タグ、または「品目」タグで管理してください。

在庫のチェック

在庫の金額を先方に確認しましょう。
棚卸表を作成してもらい共有していただくよう依頼しましょう。

現金・預金・棚卸資産以外の流動資産の勘定科目の内訳は取引先タグで管理

流動資産の勘定科目は「取引先」タグを利用して管理するのが良いかと思います。
現金・預金以外の流動資産の勘定科目については、取引先タグを確認し、未選択のものがないように修正してください。
試算表から各勘定科目の取引先を開き、「未選択の金額」をクリックして、総勘定元帳を開く→「詳細」をクリックして、取引先タグをつけていくようにしましょう。
期首の取引先タグに未選択が含まれる場合、振替伝票で期末に修正仕訳を入れる。

BS残高として残しておくべきものかクライアントに確認

「立替金・前受金などの経過勘定を収益・費用化すべきか」クライアントに確認しましょう。

固定資産・投資その他の資産の管理

「固定資産、および投資その他の資産」は、漏れなく固定資産台帳に登録するようにしましょう。
試算表の固定資産および投資その他の資産に属する各勘定科目の残高が、固定資産台帳の勘定科目別残高と一致するようにしましょう。

保険積立金・保険料のチェック

保険契約の資産計上額と経費計上額を確認しましょう。クライアントから保険会社に確認してもらうのが早いです。

買掛金・未払金のチェック

買掛金・未払金は「取引先」タグを利用して管理するのがいいかと思います。
買掛金・未払金の取引先タグを確認し、未選択のものがないように確認・修正しましょう。

クレジットカード口座のチェック

クレジットカードは、基本的に月1回引き落としがあるはずです。毎月の引き落としの処理があるか、総勘定元帳から確認しましょう。

預り金のチェック

預り金は、品目タグで内訳を管理するのが良いと思います。住民税、社会保険料、源泉所得税など、ややこしくなりがちなので注意して確認してください。

負債の勘定科目の内訳管理

その他の負債については、基本的に「取引先」タグで内訳を管理するのが良いと思います。

借入金・支払利息のチェック

借入金については、返済計画表と突合して残高を確認しましょう。返済計画表をもらっていなければ、クライアントに準備してもらうよう依頼しましょう。

損益計算書のチェック

上記の作業によって残高が正しくなれば、損益計算書のチェックを始めます。ひとまず、総勘定元帳をひらいて、全てのPL科目の取引を確認しましょう。

地代家賃の内訳管理

すべての取引に「取引先」タグをつけて管理しましょう。勘定科目明細内訳書に記載する欄があるので、管理しておくと、スムーズに申告書が作成できます。

租税公課の内訳管理

租税公課は品目タグで内訳を管理してください。
こちらも、勘定科目明細内訳書に記載する欄があるので、管理しておくと、スムーズに申告書が作成できます。
特に「預金利息の源泉所得税」などは、法人税の申告書でも利用するので、管理が必要です。

雑収入の内訳管理

雑収入は、取引先タグで内訳を管理するのが理想です。freee会計にスムーズに取り込めるからです。
しかし、なかなかずべての雑収入に取引先タグをつけるのは難しいケースもあるかと思います。その場合は、品目タグで内訳を管理しておくと良いと思います。

消耗品費・事務用品費・修繕費その他資産計上すべきものの検討

資産計上すべきものがあった場合は、取引を修正して固定資産台帳に登録。その後、再度「固定資産台帳の残高」を突合してください。

消費税のチェック

BS・PLのチェックが出来たら次は消費税のチェックです。もう一度、一通り総勘定元帳を確認するイメージです。チェックポイントは下記2点です。

消費税区分のチェック

消費税区分が間違っていないか確認しましょう。詳細は別の記事で説明いたします。

消費税中間納付の品目タグ管理

消費税の中間納付の金額は、国税と地方税を分けて品目タグを設定して下さい。消費税の申告書を作成する際に、設定が必要になります。

全体チェック

ここまで来たら、最後に全体的なチェックをしましょう。ポイントは下記の2つです。

月次推移を確認

月次推移を確認しましょう。前月あったのに今月ない経費があれば、重点的に確認をしましょう。

前月比較・前年比較

2期比較・3期比較を確認しましょう。
大きく変動している勘定科目はないか確認しましょう。
今期新たに使い始めた勘定科目の内訳を確認しましょう。
前期はあったのに今期はない勘定科目を確認しましょう。

実際はお客様のビジネスを理解し、税制を理解し、処理を進める

この記事では「freee会計での会計データチェックの際に必ず確認すべきポイント」を新人スタッフ向けにまとめてみました。

気を付けていただきたいのは「会計データチェックとは、ここに記載したことだけやれば間違いないわけではない」ということ。

実際にはお客様のビジネスを理解したり、税制を理解して、処理を進めなければならなかったり、と一筋縄ではいかないところがあります。

Besoでは、一般企業様及び会計事務所様にfreee導入支援を行っております。
何かありましたら、お気軽にご相談ください!

BESO 玉置 正和

事業者のみなさまが税金に悩むことなく本業に集中できるようサポートいたします。

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