中小企業の成長を支援!第16回公募 ものづくり補助金を解説

ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金(以下、「ものづくり補助金」)は、中小企業や小規模事業者が革新的サービスの開発や試作品開発・生産プロセスの改善を行い、事業の生産性を向上させるための設備投資等を支援する補助金制度です。中小企業にとっては社会の変化に対応し、持続的な発展を目指す上で資金面でのメリットが受けられるため、活用を検討できる会社は多くあると思います。 今回は7月28日に公募開始された第16次締切分のものづくり補助金の概要をご説明します。

ものづくり補助金とは

ものづくり補助金とは、中小企業・小規模事業者が常に直面する社会的変化に対応するための設備投資を後押しし、革新的なサービス開発や生産プロセスの改善によって生産性の向上を図るための取組みについて支援する制度です。

ものづくり補助金の概要

  • 補助対象者 中小企業者
  • 補助対象事業 以下の要件を満たす事業計画を策定し、補助実施期間内に発注~支払等の手続が完了する事業
  1. 事業計画期間において給与支給総額を年率1.5%以上アップ
  2. 事業計画期間において事業場ない最低賃金を地域別最低賃金より30円以上上乗せ
  3. 事業計画期間において事業者全体の付加価値額*を年率平均3%以上アップ

*付加価値額=営業利益+人件費+減価償却費

  • 申請に当たっては以下の5つの枠が用意されており、それぞれの概略は下表のようになります。
 

概要

補助金額

補助率

通常枠

革新的な製品・サービス開発又は生産プロセス・サービス提供方法の改善に 必要な設備・システム投資等を支援

100万円~1,250万円

※従業員数により異なる

1/2

小規模企業者・小規模事業者・再生事業者は2/3

回復型賃上げ・雇用拡大枠

業況が厳しいながら賃上げ・雇用拡大に取り組む事業者が行う、革新的な製品・サービス開発又は生産プロセス・サービス提供方法の改善に必要な設備・システム投資等を支援 

100万円~1,250万円

※従業員数により異なる

2/3

デジタル枠

DXに資する革新的な製品・サービス開発又はデジタル技術を活用した生産プロセス・サービス提供方法の改善による 生産性向上に必要な設備・システム投資等を支援

100万円~1,250万円

※従業員数により異なる

2/3

グリーン枠

温室効果ガスの排出削減に資する取組に応じ、温室効果ガスの排出削減に資する革新的な製品・サービス開発又は炭素生産性向上を伴う生産プロセス・サービス提供 方法の改善による生産性向上に必要な設備・システム投資等を支援

(エントリー類型)

100万円~1,250万円

(スタンダード類型)

750万円~2,000万円

(アドバンス類型)

1,000万円~4,000万円

※従業員数により異なる

2/3

グローバル市場開拓枠

海外事業の拡大・強化等を目的とした「製品・サービス開発」又は「生産プロ セス・サービス提供方法の改善」に必要な設備・システム投資等を支援

100万円~3,000万円

1/2

小規模企業者・小規模事業者・再生事業者は2/3

※それぞれの申請枠ごとに追加要件が異なってくるため、詳細は公募要領をご確認ください。

大幅賃上げに係る補助上限額引上の特例
大幅な賃上げに取り組む事業者については、従業員数に応じて補助上限額が最大100万円~1,000万円引き上げられます。

事業計画書の作成

申請にあたっては、事業計画書の作成や添付書類の用意が必要になります。記載に当たっては審査項目を満たす必要があり、それぞれの申請枠の類型に応じて異なる点もあるため、事前に公募要領をしっかりとチェックしておく必要があります。

利用できる事業者

  1. 中小企業者
  2. 事業の種類

    資本金

    常勤従業員数

    製造業、建設業、運輸業、旅行業

    3億円

    300人

    卸売業

    1億円

    100人

    サービス業

    5,000万円

    100人

    小売業

    5,000万円

    50人

    ゴム製品製造業

    3億円

    900人

    ソフトウェア又は情報処理サービス業

    3億円

    300人

    旅館業

    5,000万円

    200人

    その他業種(上記以外)

    3億円

    300人
  3. 中小企業等経営強化法第2条第1項に規定する組合等
  4. 特定事業者の一部
  5. 特定非営利活動法人
  6. 社会福祉法人

申請の流れ

申請スケジュール

ものづくり補助金の申請受付は令和5年8月18日(金)17時より開始となり、応募締切は令和5年11月7日(火)17時となっています。 また採択結果については2024年1月中旬頃が予定されており、採択決定された事業者は交付申請を行い、交付決定後に補助事業を開始していただくこととなります。

申請方法

電子申請システムの利用にあたり、事前にGビズIDプライムアカウントの取得が必要なため、ご検討中の方は余裕を持って準備されると良いでしょう。

まとめ

ものづくり補助金は中小企業や小規模事業者の持続的な成長を後押しする制度です。設備投資や新しいサービス開発をお考えの方はこの機会に本制度をご活用いただくことを検討されてみてはいかがでしょうか。 なお補助金の性質から必ずしも採択される訳ではなく、事務局による審査をパスする必要があります。 ご検討の際は専門家や顧問税理士などにご相談の上、余裕をもって準備されることをおすすめします。

税理法人Besoでは他の補助金制度や資金調達についても幅広くサポートが可能です。

まずは一度、弊社までご相談ください!

BESO 坂本海

企業と経営者とともに成長していく、最も身近なパートナーを目指しています。

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